ブラザー、ベトナムで工業用ミシン生産 子会社を設立
ブラザー工業は25日、ベトナムで工業用ミシンの生産に乗り出すと発表した。現地に子会社を設立、工場を新設して来年5月から生産を始める。工業用ミシンの海外工場は中国に次ぎ2カ所目。中国を除くアジア地域に出荷する。欧州経済低迷でアパレル業界が振るわず工業用ミシンの需要も低迷している。人件費の安いベトナムでの生産でコスト競争力を高める。
4月に設立するのは、工業用ミシンの製造・販売を手掛ける「ブラザー マシナリー ベトナム(仮称)」。ハノイ市東の工業団地内に設ける。資本金は2200万米ドル(約20億円)でブラザーが全額出資する。従業員数は約400人。敷地面積は約2万5700平方メートル。設備投資額は明らかにしていない。同社はベトナムに2006年にプリンターの工場を建設しており、労働事情に関するノウハウを生かせると判断した。ブラザーの工業用ミシンの売上高は需要の低迷が響いて2013年3月期に前期比18.2%減の178億円になる見込み。
日本経済新聞2013年2月25日